夏のキャンプで悩まされがちなのが「虫の多さ」。でも、標高の高い場所なら虫も少なく、しかも涼しくて快適に過ごせます。
この記事では、自分の体験をもとに、関東近郊で標高が高くて虫が少ないおすすめキャンプ場を紹介します。
「虫が苦手だけどキャンプがしたい」「夏でも快適に過ごせる場所を探している」という人は、ぜひ参考にしてください。
関東近郊で虫が少ないキャンプ場とは?
夏のキャンプは楽しい反面、「虫が多くて無理」と感じる人も多いと思います。自分もこれまでに、低地や水場の多いキャンプ場で虫に悩まされた経験が何度もあります。
でも、標高の高いキャンプ場を選ぶようになってからは、虫の少なさと涼しさのおかげで、夏でも快適に過ごせるようになりました。
関東近郊を中心にバイクで山梨・長野・栃木・静岡などを巡ってきた中で、「虫が少なくて快適だった」と感じた場所も多く、この記事ではそうした実体験に加えて、調査や評判から虫が少なそうなキャンプ場も含めて紹介します。
虫が少ないキャンプ場の条件とは?
虫の少ない環境で快適に過ごすポイント
- 標高900m以上のキャンプ場を選ぶ
- 川や池などの水場が近くにない場所を選ぶ
- 林間よりも開けたサイトの方が虫が少ない
- 夜は冷えるので、春秋用シュラフや長袖を持参する
- メッシュインナー付きテントで通気性と防虫性を両立
虫の少ないキャンプ場には、いくつかの共通点があります。
標高が高い場所
自分の体感としては、標高900mを超えるあたりから明らかに虫が減り、1200m以上ではほとんど気にならなくなります。
※標高が高い=常に気温が低いとは限らず、真夏の日中は30℃近くになることもあります。ただ、風通しの良さや水場の少なさも影響しているのか、同じ気温でも虫の量や種類は明らかに少なく感じます。特にアブやブヨのような刺す虫は標高が上がるにつれて遭遇率が減る印象です。
開けた場所・風通しが良い地形
山間部でも開けた場所は風がよく通り、虫が滞留しにくくなります。林の奥よりも草地や高原のようなロケーションの方が、虫に悩まされにくい印象があります。
なお、林間サイトでも虫が少ない場所はあります。特に、木と木の間隔が広く風が抜ける設計だったり、地面の下草がきちんと刈られていて湿気がこもりにくい場所では、林間でも比較的快適に過ごせます。実際、自分が訪れた林間キャンプ場の中にも「虫がほとんど気にならない」と感じた場所はいくつかありました。
水場が近くにない
池や川、用水路の近くはボウフラやブヨが繁殖しやすいポイント。特に水がよどんでいる場合は虫が多くなりやすいため、避けた方が無難です。
おすすめキャンプ場5選
本栖湖キャンプ場(山梨県)
標高 | 約900m |
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気温(夏場) | 昼30℃/夜20℃ |
アクセス |
車・バイク:都心からで約2時間(有料・高速道路利用) 〒409-3714 山梨県南都留郡富士河口湖町本栖 18(Google Mapで見る) |
料金例 | テントやタープ(1人用)/2,000円(公式サイト料金ページ) |
富士五湖のひとつ「本栖湖」のすぐ近くにある林間キャンプ場です。
サイトは森というより適度に木があり、蚊やアブなどの刺す虫は非常に少なく、少し蛾がランタンに寄ってくる程度で快適に過ごせました。
夏場でも涼しく、夜は20℃前後まで気温が下がり肌寒いほど。直火もOKで、自然の中での焚き火が楽しめます。
富士山の西側に位置しているため、関東の西寄り(東京・神奈川・山梨)からのアクセスに便利で、静かな林間で過ごしたい人におすすめです。
廻り目平キャンプ場(長野県)
標高 | 約1500m |
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気温(夏場) | 昼25℃/夜15℃ |
アクセス | 車・バイク:都心からで約3時間(有料・高速道路利用) 〒384-1401 長野県南佐久郡川上村大字川端下(カワハケ)546-2(Google Mapで見る) |
料金例 | 1人1泊の入場料・幕営料/1,400円(公式サイト料金ページ) |
長野県川上村にある「廻り目平キャンプ場」は、小川山を望む標高1500mの高地にあるキャンプ場です。フリークライマーの聖地としても知られ、小川山のゴツゴツとした岩山が間近に見えるダイナミックなロケーションが魅力。
サイトは複数ありますが、中央広場付近の開けたエリアでは星空が非常に美しく、夜の景色を堪能できます。標高が高く、周囲も風通しが良いため、蚊やアブなどの虫はほとんど見かけず、夏でも快適に過ごせます。
なお、地図上では秩父のすぐ近くに見えますが、実際には山梨・長野方面からのアクセスとなり、回り道になるため想像より時間がかかる点には注意が必要です。それでも、雄大な景観と虫の少なさは魅力で、静かに過ごしたいキャンパーにおすすめの場所です。
朝霧ジャンボリーオートキャンプ場(静岡県)
標高 | 900m |
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気温(夏場) | 昼30℃/夜20℃ |
料金例 | 車1台1人/2975円〜(公式サイト料金ページ) (時期により変動/トップシーズンはさらに高額) |
アクセス | 車・バイク:都心からで約2時間(有料・高速道路利用) 〒418-0108 静岡県富士宮市猪之頭1162-3(Google Mapで見る) |
富士山のふもと、朝霧高原に広がる広大な草原に位置するファミリー向けのキャンプ場。
フリーサイト形式のため、富士山が見える好立地を選べるのが魅力です(先着順)。サイト数は400以上ありますが、実際の入場は200サイトに制限されており、混雑感が少なく快適に過ごせるのもポイントです。
標高約900mで風通しも良く、夏でも比較的涼しく、高原の開けた立地で虫が滞留しにくいです。
料金は平日とハイシーズンで大きく変動します。
たとえば8月でも通常平日であれば割安に利用でき、お盆や土曜は高めに設定されています。
富士山の絶景と広々とした開放感を、家族や友達と楽しみたい方にぴったりのキャンプ場です。
菖菖蒲ヶ浜キャンプ場(栃木県)
標高 | 約1270m |
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気温(夏場) | 昼27℃/夜17℃ |
料金例 | 大人一人一泊/2,500円(タープ・大型テントは割増)(公式料金(Xに掲載)) |
アクセス | 車・バイク:都心からで約2時間40分(有料・高速道路利用) 〒321-1661 栃木県日光市中宮祠2485(Google Mapで見る) |
栃木県・奥日光の中禅寺湖畔にあるキャンプ場で、標高1269mと「日本で最も高所にある湖」のひとつに位置しています。山に囲まれた静かなロケーションで、風がよく抜けるため虫も少なめです。
ここは、自分のお気に入りのキャンプ場トップ3に入る、とても好きなキャンプ場です。
広々とした湖畔に面したサイトからは絶景を望め、夏でも涼しく、静かに過ごせる環境が整っています。アクセスは便利とは言えませんが、その分静かで落ち着いた雰囲気が魅力。
人気のキャンプ場なので、良い場所を確保するにはチェックアウト時間前後を狙って早めに到着するのがおすすめです。
実体験から学んだ夏キャンプの落とし穴
自分も最初のころは、夏キャンプで何度か失敗しています。特にきつかったのは、炎天下でバイクソロキャンプ中にナビ代わりのスマホが熱暴走してシャットダウンし、目的地がわからなくなったこと。
今ではタフネススマホをナビ専用に使うようになりました。
また、低地かつ水場の多いキャンプ場に行ってしまったときは、蚊とブヨに悩まされて虫除けだけでは対処できず、全く落ち着けませんでした。
さらに、長時間ツーリングの疲れと暑さで軽い熱中症になり、キャンプ場ではほとんど寝て過ごしただけ…という苦い思い出もあります。
こうした経験を経て、「虫が少なく、涼しい高地のキャンプ場を選ぶこと」が快適さに直結すると痛感しました。
虫除け・暑さ対策のおすすめ道具
自分はキャンプでこれまで虫に刺されたことがありません。その理由は、虫の出やすい条件を避けつつ、事前にしっかり対策しているからです。以下は、自分が夏のキャンプで実際に使っている道具で、初心者にもおすすめできます。
パーフェクトポーション アウトドアスプレー:
天然成分で肌にも優しく、アブ・ブヨに効果的。ハッカの香りで虫が寄りつきにくい。
パワー森林香(赤):
風にも強く、長時間効く蚊取り線香タイプ。蚊の多い林間でもしっかり効果を発揮。
最後に:虫が少ない場所を選んで、夏のキャンプをもっと快適に
虫の多さに悩まされることなく、涼しく静かな環境で夏キャンプを楽しむなら、高地にあるキャンプ場の選択がカギになります。
実際に何度か失敗しながら学んだのは、「場所選び」で快適さが大きく変わるということ。標高や風通し、水場の有無といった条件を見極めることで、驚くほど過ごしやすいキャンプになります。
虫除けグッズや防寒対策をしっかり整えつつ、自分に合ったスタイルで夏のアウトドアを楽しんでみてください。