徒歩でソロキャンプを始めたいけれど、バックパック(リュック)の容量が分からない。
そんな悩みを自分も最初に抱えていました。
ネットで軽量キャンプに憧れて35Lのバックパックを買ったものの、すぐに買い直すことに。
今では、50Lのバックパックが「ちょうどいい容量」だと実感しています。
この記事では、自分の体験をふまえて、徒歩ソロキャンプにちょうどいいバックパック容量の目安を紹介していきます。
目次
なぜ35Lでは足りなかったのか? 実体験からの失敗談
ネットを見て35Lを選んで失敗
徒歩ソロキャンプを始めたとき、ネットで「軽量装備は35Lで十分」と見かけて、35Lのバックパックを購入しました。
ミニマルなスタイルに憧れていたのと、「荷物はなるべく減らすべき」という情報に影響された結果です。
ところが実際には、最低限の道具だけでパツパツ。
着替えや小さな焚き火道具すらギリギリで、毎回のパッキングに時間がかかるようになりました。
「もっとこれも持っていきたい」という希望があっても、容量の限界が行動の自由を奪っていたのを覚えています。
軽量キャンプに憧れたが難しかった理由
軽量装備は魅力的ですが、ギア選びの知識と経験があってこそ成立するスタイルです。
特に初心者にとっては、どの道具を減らしても不安が残るもの。
さらに、軽くてコンパクトな道具は値段が高くなりがち。
最初から一式揃えるのは、金銭的にもハードルが高いと感じました。
結果的に、「まずは安心して持てる装備量を確保しよう」と考え直し、50Lのバックパックに買い替えることにしました。
ところで、当時はパッキングの工夫や知識がなかったことも原因でした。
例えばウェビングベルトやカラビナを使ってバックパックの外側にギアを括り付ける方法を知っていれば、もう少し35Lでも荷物を運べたかもしれません。
ただ、実際には毎回の荷造りで時間がかかり、背負い心地も悪くなってしまったため、「最初から余裕のある容量にしておけばよかった」と強く感じました。
徒歩キャンプに必要なバックパック容量の目安
キャンプ形態別の容量目安
ソロキャンプに必要なバックパックの容量は、キャンプのスタイルや季節によって大きく変わります。
以下はおおよその目安です。
- 日帰りキャンプ:20〜25L
- 1泊テント泊:40〜50L
- 冬キャンプ(防寒装備あり):60L〜
これに加えて、バックパックの外側にギアを括り付けることで、+10〜15L程度の容量アップが可能です。
たとえば、テントや寝袋を外付けすれば、メイン気室に余裕が生まれます。
ただし、外付けが多すぎると背負い心地やバランスが悪くなるため注意が必要です。
あくまで補助的な手段と考えて、基本的には本体容量で装備をまかなえるのが理想です。
徒歩キャンプとバイク/車キャンプの違い
バックパック選びは、移動手段によって必要な要素が変わります。
徒歩キャンプでは、すべての荷物を背負って移動するため、
- 容量だけでなく、背負い心地・重量バランス・パッキングのしやすさなどが非常に重要です。
一方、バイクや車の場合は以下のような違いがあります。
- 車キャンプ: 道具を箱ごと積めるので容量制限はほぼなし
- バイクキャンプ: 大容量の防水バッグやリアボックスで積載可能だが、積載バランスや雨対策が必要
自分も以前はバイクで60Lの防水ドラムバッグを使っていましたが、今は徒歩と兼用できる50Lのバックパックに切り替えています。
テントはリアキャリアに積むか、バックパックにウェビングで括り付けるスタイルです。
徒歩キャンプでは「荷物を背負って歩くこと自体」が大きな負担になるため、バックパックの選び方ひとつで快適さが大きく変わると感じています。
容量不足で困った実例
初心者がギリギリ装備で困る理由
初心者のうちは、「これも念のため持っていこう」とリュックの中身が増えがちです。
最初からギリギリの容量だと、パッキングがシビアになり、現地での出し入れも不便になります。
特に徒歩キャンプでは、道具を最小限かつ効率よくまとめるスキルが必要で、それが身につくまではどうしても無駄が出てしまいます。
自分も当初は「軽量装備が正義」と思っていましたが、焚き火でキャンプ飯を楽しみたいと思うようになり、クッカーや調理道具を追加したくなりました。
また、はじめは小さな一人用テントでしたが、ソロキャンプを続けるうちに荷物を前室に置けるタイプのほうが快適と感じ、早い段階でテントを変えたりしています。
つまり、キャンプスタイルの変化にバックパック容量が対応できなくなるという問題が出てくるのです。
35Lバックパックの装備内容
実際に35Lで持ち歩いていたのは以下のような装備です。
食料は途中で買ってビニールの買い物袋のまま持ち運んでいました。
- 一人用テント(コンパクトタイプ)
- 寝袋(春〜秋用)
- スリーピングマット
- 折りたたみテーブル
- 小型クッカー(中にガス缶と小型バーナーを収納)
かなり厳選した装備でないと収まりません。
少しでもサイズが大きくなると、バックパックに入らず外付けが必要になります。
また、収納がギリギリで、ハンドタオルのような小物も詰め方に悩む状態だったため、当時はかさばらない「手ぬぐい」を使っていました。
乾きやすくて軽いので、結果的に徒歩キャンプにはちょうど良かったです。
→ この体験から「快適に過ごすには余裕が必要」と実感しました。
なぜ50Lがちょうどよかったのか?
ゆとりある収納で行動が快適に
実際に使ってみて、50Lは「必要な道具が無理なく収まる容量」だと感じました。
徒歩やバイクのソロキャンプでは、コンパクトさと収納力のバランスがとても重要です。
現在もバイクキャンプで50Lのバックパックを使っており、テントはリアキャリアに括り付けています。
それでも、着替え・寝袋・クッカー・焚き火道具などがすっきり収まり、不便はありません。
パッキングに余裕があると、準備や現地での出し入れがスムーズになり、ストレスが軽減されます。
また、キャンプを続けるうちに「道具を変えたい」「新しいギアを試したい」といった欲も出てきます。
そうしたスタイルの変化にも柔軟に対応できる点が50Lの利点だと感じました。
大きめバックパックの調整は簡単
「50Lだと大きすぎるのでは?」という不安もあるかもしれません。
しかし最近のバックパックは、ベルトやストラップでサイズ感の調整が可能なモデルが多く、荷物が少ないときも快適に背負えます。
実際、荷物を減らしたツーリング時には、ベルトで圧縮して体にフィットさせることで快適性を保てました。
結果として、最初から50Lを選んでおけばよかったと思えるほど、収納力と柔軟性に満足しています。
50Lバックパックの装備内容
こちらが50Lで持ち歩いていたのは以下のような装備です。
35Lの時と比べて、折りたたみ椅子と焚き火台、更にテントの半分ぐらいの容量の食料を持ち運べました。
- 一人用テント(コンパクトタイプ)
- 寝袋(春〜秋用)
- スリーピングマット
- 折りたたみテーブル
- 小型クッカー(中にガス缶と小型バーナーを収納)
- 焚き火道具(小さめ)
- 食料(テントの半分ぐらいの容量)
バックパックの種類と選び方のポイント
徒歩キャンプを始めたころは、登山向けのアルパインバックパックを使用していました。
現在はバイクがメインのため、外付けしやすいミリタリーバックパック(MOLLE対応)に移行しています。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、キャンプスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。
徒歩なら登山用バックパックがおすすめ
徒歩での移動が長いキャンプでは、軽量で背負いやすいアルパインパックが最適です。
岩や枝に引っかかりにくい設計で、トラブルを避けやすいのも特徴です。
バイクなど歩き時間が短いならミリタリーバックパックが良い
自分は今、ミリタリー系のバックパックを使用しています。
MOLLE対応で外付けしやすく、収納の拡張性とカスタマイズ性が魅力です。
自分が選んだ&検討した50L前後のバックパック
50Lクラスから、軽量性・快適性・収納力のバランスで選びました。
なお、「35L」「50L」といった表記は、メーカーや構造によって体感容量が異なることがあります。
レビューで「思ったより入らなかった」という声が多いモデルは要注意です。
徒歩キャンプをしていた頃は、モンベル ゼロポイント アルパインパック50を使っていました。
軽くて背負いやすく、登山にも対応できるモデルで、とても気に入っていたのですが現在は廃盤です。
その後しばらくは、バイクのリアキャリアに道具を積載していましたが、最近はまたバックパックを背負ってバイクでソロキャンプに行くスタイルに落ち着いています。
他にも候補として比較していたバックパックがあるので、あわせて紹介します。
GREGORY Focal 48
機能性重視ならグレゴリーがおすすめ。
- FreeFloatサスペンション+3D構造ヒップベルトで荷重を分散
- 防臭メッシュパネル(Polygiene)で通気性◎
- 約1.4kgの軽量設計(アルミ+ファイバーグラスフレーム)
- 大型フロント&サイドポケットで収納力◎
- ヒップベルトポケットあり
- 雨蓋は取り外して軽量化も可能
Columbia ワイルドウッド EXP 50L+10L バックパック
カジュアル寄りで多少コスパのよいモデルならこちら。
- 50L+10Lの拡張構造でテント泊にも対応
- トップスカート&雨蓋の調整可能
- 大きく開くボトムファスナーで出し入れがスムーズ
- 2気室構造で整理がしやすい
- Extreema+X-Pac素材で耐久性・防水性◎
- レインカバー付き、夜間対応のリフレクターあり
- トレッキングポールホルダー・ハイドレーション対応
- 背面フレームで安定性も確保
安いバックパックはどうなの?
1万円以下の格安モデルでも、キャンプ用途であれば十分使えるものもあります。
ただし、背負い心地や耐久性はそれなりで、重量が重めな傾向があるのは確かです。
自分が現在使っているバイクキャンプ用のバックパックも、その価格帯の製品です。
登山のように長時間歩くわけでなければ、特に不便を感じることはありません。
バイクキャンプで愛用中の格安バックパック
使っているのは、1万円ほどのミリタリーバックパック(カーキ色)で、MOLLE対応により外付けがしやすく、収納の拡張や装備の整理にも便利です。
また、フルオープンタイプで全面が大きく開く構造のため、荷物の出し入れがしやすいのも気に入っているポイントです。
この商品に決めたのは、バイクで背負うだけなので機能性よりも、荷物の出し入れのしやすさとミリタリーな雰囲気を重視したためです。
最後に:最初のバックパックは余裕ある容量を選ぼう
徒歩キャンプは、すべての荷物を自分で背負って移動します。
だからこそ、収納に余裕があるかどうかで、快適さが大きく変わります。
自分も最初に35Lを使っていて、「なんでこんなに詰め込みで苦労してるんだろう…」と毎回感じていました。
結局50Lに買い替えて、ようやく無理なく荷物が入るように。
もちろん軽量装備で挑むのもアリですが、最初は余裕のある容量を選ぶほうが、気持ちにもゆとりが出ると思います。
「ちょうどよかった」と思えるサイズは人それぞれですが、自分にとっては50L前後が一番使いやすかったというのが正直な感想です。